わかる


いま置かれている状況がわかる
わたしはわたしのことがわかる
わかる じぶんの体の位置 感覚

わかる わからない わかりたくない

躁から鬱への転換期
神経がざわつく
頭中に「かんがえごと」が満ちる
うるさいな だまってくれ
わたしはすこしいそがしい

ほんとうのわたしはだれ
だれもわたしを冒してくれるな
なりたいわたしは私だ お前じゃない
お前じゃないんだよ これはほんとう

手が在る 足が在る 皮膚も在る
心臓の鼓動 息が抜けていく音
在る だいじょうぶわたしは居る 要る

泣き喚きたい悲しいという感情と
殴りたいほど殺気立った怒りの感情が
くるくるくるくる入れ替わり立ち代り
心の疲弊 だれにも見せたくない

こんな欠落したにんげん
はやく廃棄処分にかけようよ
いや、にんげんとして完成したい
いや、にんげんなんていう俗物はいやよ

頭のバグだから だから だからなに?
だいじょうぶ、選択肢はまだある
だいじょうぶ、何がだいじょうぶ?

おちついて おちつくね ああそうさ
わたしの身体はひとつしかない
はがゆい ああほんとうにはがゆい

桜の木になりたい
海の駅を降りてすぐの離島にそびえ立つ
大きな桜の木になりたい

過去 現在 未来 因果
もうだめなんだとおもう
もう、だめなんだとおもう

戻る自分が見当たらないのに
どんな自分になればいいのか
もうほんとうにわからないよ

せめていい夢を
海の近くに住む夢をみたい
おやすみなさい